樹齢600年の木の下でリコーダーコンサート「フェアリー・クィーン」

バイエルン州のペットメスという小さな村にショルン城というお城があります。その城主フォン・ヘルマン男爵にお招きを受け、私の参加しているリコーダーブループが城庭園でコンサートを行いました。

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演奏曲目ヘンリー・パーセル作曲「フェアリー・クィーン」について

世界の古い伝説には必ずと言っていいほど妖精や妖怪や小人が登場するものです。古いドイツの伝説「ニーベルンゲンの歌」(1200年頃)も小人一族の話です。

これが時と共に修飾され少しずつ形を変えながらフランス、イギリスへと伝わっていきました。イギリスに伝わってからは妖精が登場するようになり、その話を元にやがて1500年頃スペンサーが「フェアリー・クィーン」という作品を書きました。

さらに偉大なる作家シェークスピアがいくつかの類似した伝説を取り入れて「真夏の夜の夢」(1602年)を書きました。妖精の王オベロンと妖精の女王ティタニアの話です。それから約100年後、ヘンリー・パーセルが「フェアリー・クィーン」というセミ・オペラを作曲しました。

18世紀の中頃、ドイツの詩人ヴィーラントによってこのシェークスピアの作品がドイツ語に翻訳され、また同じ頃、惑星天王星が発見されその衛星にもオベロンとティタニアという名前がつけられました。

19世紀はじめ、ゲーテはその作品「ファウスト」の中で、「ヴァルプアギスの夜の夢」のオベロンとティタニアの金婚式を描きました。その後メンデルスゾーンがオペラ「真夏の夜の夢」を、またその約30年後にヴァーグナーが「ニーベルンゲンの指輪」をそれぞれ作曲しました。

それから約100年後、イギリスのトルキーン教授が妖精語を創り、同時に「ザ・ロード・オブ・ザ・リング」を書きました。これが映画化されてアカデミー賞を総なめしたのは記憶に新しいところです。

こうして伝説の由来と行方をたどってみると、ヨーロッパを駆け巡った「時」が感じられます。
ショルン城庭園は伝説の世界を再現するのにまさにふさわしい舞台でした。観客は語り手の案内とリコーダーの音色に酔いながら、タイムトンネルを通り確実に伝説の時代に戻っていたように思います。

これも妖精の仕業でしょうか・・・とても不思議な素敵な体験でした。

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城主フォン・ヘルマン男爵。
男爵は出身がバイエルン地方なのに方言を話されないので驚きましたが、「母がベルリン出身で、その母に小さい時から、誰でも分かるドイツ語を話すようにと躾けられました」とおっしゃっていました。また、握手をする時の手を握る力の強いこと!当たり前のことですが、つくづく育ちの良さを感じさせられる方でした。

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いろいろな種類のリコーダーを演奏しました:
ガークライン、ピッコロ、ソプラノ、アルト、テノール、バス、ズップバス

~ヨーロッパの香りを満喫した一日でした~
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by mamapanda_mimi | 2007-06-11 04:54 | Trackback | Comments(1)
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Commented by Aki at 2007-06-11 05:21 x
NICE。LOVE THE TREE!